運動機能の老化とそれに対する取り組み
仙台市が活用をすすめる体操とは
筋力と骨量の低下
人間は年齢を重ねると筋肉が衰えていきます。加齢による変化は筋繊維そのものの機能よりも、筋肉量の低下が大きいといわれています。筋肉の萎縮によって、筋力が低下します。成人の場合、体重のおよそ40%が筋肉です。20歳頃の筋肉量を基準にした場合、70歳頃になると30%も筋力が低下するといわれており、10年間でおよそ6%ずつ低下していることになります。特に、高齢者は社会活動が少なくなり体力を使う機会が減ります。また、病気や怪我の影響で身体を動かす機会が減るケースも少なくありません。その結果、筋力の低下が急速に進んでいきます。筋力が低下し、生活に必要な動作が困難になれば介護が必要になります。そのため、高齢者であっても筋力の回復・維持を目的とした運動が求められます。
また、加齢によって骨形成が減少することで、骨密度や骨量が低下し、骨粗鬆症を引き起こしやすくなります。骨量は10代後半から20代にかけて最大になり、40代までは維持されますが、そこから徐々に減少していきます。特に、女性は閉経の時期を境目に骨量の減少が進んでいきます。これは、閉経によってホルモンバランスが不安定になり、骨形成を促進するエストロゲンの分泌量が急激に減るためです。筋力や骨量の低下に対し、適切な運動で身体機能を維持することが求められますが、仙台市では以下のような取り組みを行っています。
仙台市の取り組み
高齢者は様々な理由によって日中の活動量が低下する傾向にあります。そこで、仙台市では高齢者が意識的に身体を動かすことができるよう、「杜の都の体操シリーズ」の活用をすすめています。杜の都の体操シリーズとは、ストレッチや筋力トレーニングの効果が見込める、介護予防を目的とした体操です。仙台市の公式YouTubeチャンネルで配信されており、普段運動をしていない人でも実践しやすい内容となっています。家事の合間やちょっとした空き時間に気軽に行えます。
実際に、杜の都の体操シリーズを活用している高齢者からは好評の声が数多く挙がっています。無理のない動きなので、誰でも取り組みやすい点が好評を得ている理由の1つです。また、座ったままの姿勢でできるものなど、いくつかのバリエーションが用意されています。音楽に合わせた体操なので、周囲と一緒に楽しめるのも魅力的なポイントです。満遍なく身体を動かせる杜の都の体操シリーズを通じて、仙台市では介護予防に取り組んでいます。こういった自治体の取り組みは、高齢者が増加している昨今においては非常に重要です。
高齢者を支える仕事に就こう
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安否確認サービスの重要性とそれに対する取り組み
高齢者の1人暮らしには様々なリスクが潜んでいます。そういった高齢者を支援するための取り組みとして注目を集めているのが、安否確認サービスの活用です。仙台市では、1人暮らしの高齢者に対して緊急通報システム機器の貸し出しを行っています。
仙台における高齢化の状況