認知症の症状とそれに対する取り組み
増加する認知症の高齢者を支援する
認知症とは
高齢者は認知症の発症リスクが高くなります。認知症とは、脳の神経細胞の働きが変化し、認知機能が低下して社会生活に支障をきたす状態を指します。65歳以上の高齢者を対象とした調査によると、認知症の人の割合は全体の約12%で、その予備軍は約16%とされています。つまり、65歳以上の高齢者の約3割は、認知機能に何らかの問題を抱えているということになります。
認知症の症状として代表的なのが、もの忘れです。ただし、加齢によるもの忘れと、認知症によるもの忘れには違いがあります。加齢によるもの忘れの場合、「体験したことの一部を忘れる」「もの忘れの自覚がある」「症状は極めて徐々に進行する」といった特徴があります。一方で、認知症の場合は、「体験したことをすべて忘れている」「もの忘れの自覚がない」「症状の進行が速い」といった特徴があり、他の症状を引き起こすリスクもあるため、早期に適切な診断を受けなければなりません。
なお、認知症にはいくつかの種類があります。代表的なのが、「アルツハイマー型認知症」です。これは、長い年月をかけて脳に溜まった異常なたんぱく質の影響によって神経細胞が破壊され、脳が委縮するものです。徐々に進行し、やがて時間や場所の感覚がなくなるなど、社会生活を送ることが困難な状況に陥ります。脳梗塞や脳出血の影響により、神経細胞に十分な栄養や酸素が行き届かなくなることが原因で発症するのが、「血管性認知症」です。生活習慣病が主な危険因子となり、障害を受けた部位によって症状が異なります。その他にも、「レビー小体型認知症」や「前頭側頭型認知症」などの認知症があります。
認知症カフェの取り組み
認知症の高齢者を支えるためには、相談窓口の設置や様態に応じた適切なサービスの提供が必要になります。各地域で様々な取り組みが行われていますが、その中でも注目を集めているのが「認知症カフェ」です。こちらは、認知症の人やその家族が情報交換をしたり、日々の悩みを分かち合えたりする交流の場です。認知症カフェは、地域の介護・福祉の専門家によって運営されています。公共施設やカフェの一角を使用して開催しており、認知症の人だけでなく地域住民や支援に関わる人などが利用できます。また、早期診断後のまだ具体的な支援が行き届いていない高齢者の空白の期間を満たし、孤立を防ぐといった効果も見込めます。以下に、仙台市が行っている認知症カフェについての情報がまとめられたサイトを紹介するので、興味のある人は参考にしてください。

- 仙台市の認知症カフェを調べてみる
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こちらは、仙台市の公式ホームページに掲載されている認知症カフェの詳細です。
高齢者を支える仕事に就こう
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転職エージェントがおすすめ
高齢者を支える仕事に就きたい人は、介護職に特化した転職エージェントを利用しましょう。自分の希望に合う求人を担当者が紹介してくれます。また、職場の内部事情に精通しているので、事前に詳しい情報を知った上で応募先を検討できます。
介護職として働くために
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安否確認サービスの重要性とそれに対する取り組み
高齢者の1人暮らしには様々なリスクが潜んでいます。そういった高齢者を支援するための取り組みとして注目を集めているのが、安否確認サービスの活用です。仙台市では、1人暮らしの高齢者に対して緊急通報システム機器の貸し出しを行っています。
仙台における高齢化の状況